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スティーヴン・キング『呪われた町』文春文庫

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 モダンホラーの帝王、スティーブン・キングの書いた、怖い小説です。
 でも、読みはじめると、なんだか恐ろしいことが起こりそうだという感じはヒシヒシとしてきますが、別にホラーっぽくないんです。
 アメリカの田舎町の人々の様々な暮らし。美しい町の様子。それらが淡々と描かれます。つまり、ホラーというよりもむしろ、落ち着いた静かな物語が始まっていくんです。

 途中までは。

 少しずつ、少しずつ、嫌な事件が起きたりしていくうちに、邪悪なものが立ち上がってきます。それからは怒涛の展開です。

 それでも丁寧に町と人々の様子は描写し続けられるので、本当の出来事のように感じられます。ありえない話なんですけど、そういうこともあるかも、という気がしてくるんです。
 襲いかかってくる邪悪なものって、なんなんだろう。私たちは、邪悪さと戦わなくてはならないんだろうか。などと、いろんなことを考えさせられます。

 この『呪われた町』は、1970年代に書かれた、キングの初期の作品です。読後も忘れられず、考えさせられてしまう、ねちっこいエンターテイメント作品を書く、すごい作家です。

 『呪われた町』の二年後に書かれた、これまた名作『シャイニング』を続けて読むことをおすすめします。きっと、こわさ倍増です。これであなたも、わたしと同じ、キングの虜です。
 
スティーヴン・キング『呪われた町』は、「忘れられないエンターテイメントを読みたい」あなたのための本です。

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